ITの進歩が引き起こす働き方のルールの変化 AIまとめ
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サイボウズ·ラボ株式会社 主幹研究員
東京工業大学特定准教授
一般社団法人未踏 理事
西尾 泰和
Claude.icon
1: はじめに
ITの進歩が働き方のルールを変えつつある
授業のノートがデジタル化し、リアルタイムに共有されるようになった
人口減少により時間が足りなくなる中で、効率化が求められている
日本は課題先進国。少子高齢化に真っ先に直面する
2: 人口構造の変化
人口ピラミッドでは、今後20代人口が大きく減っていく
2015年から2030年の15年間で20代人口が約15%減る
7人分の仕事を6人でやることになり、17%効率化が必要
1人あたりの仕事量が17%増えると、毎日1時間残業するか月3日休みを削る必要がある
松下幸之助の言葉「1時間短く働いて今まで以上の成果を上げるのが働き方の進歩だ」
そのためには創意工夫が必要
3: AIとITによる効率化
AIは実体はITであり、すでに身近に存在している
AIは流行り言葉に過ぎず、実体は情報処理技術(IT)
三浦市農協の事例: 8時間かかっていた作業が1秒で可能に
出荷物の配送予定作成を独自アルゴリズムで自動化
ベテラン職員でも5~6時間かかっていた作業が1秒で完了
AIに仕事を奪われるのは悪いことではない。時間を他の仕事に使える
職員の負担が減り、空いた時間を営業などに使える
4: 技術の進歩による変化
技術の進歩によって能力の定義が変わる(稲見 昌彦先生) 階段を上れる車椅子があれば、階段もバリアフリーに
分身ロボットカフェの事例:体が不自由な人も接客可能に
情報共有の範囲が広がり、公明正大な文化が生まれる
情報共有が進むと、共有しないことへの不信感が生まれる
共有された情報は消えないので、コンピュータは忘れない
デジタルデータはアクセス権の設定によって、情報共有と秘匿を両立できる
経営戦略会議の議事録も共有されるようになった
公開できない部分だけアクセス制限をかければよい
5: 組織構造の変化
情報共有が進むと、意思決定の分散化が進む
情報を収集し意思決定する経営者へ情報を運ぶのが bottleneckだった
情報共有コストが下がったので、意思決定自体がボトルネックに
意思決定の権限を現場に委譲する動きが出てきた
多様な働き方を認め合う多元型組織が生まれる
会社と個人のビジョンは一致しなくてよい。ポジティブな影響を与え合えばよい
100人100通りの働き方を認め合う
サイボウズの事例:100人100通りの働き方。育休後の転勤に柔軟に対応
育休からの復帰社員への転勤命令について議論が起きた
同一の扱いが「平等」だが、個別のニーズに合わせることが「幸福」につながる
6: 働き方のルールを見直す
働き方のルールの多くは過去に決められたポリシー制約
30年以上前からある会社は、当時作られた古いルールを使っている
現状に合わないルールは変えていくべき。ポリシー制約を見つけよう
会話の中の「〜しなければならない」という表現に注目
それが物理的制約なのかポリシー制約なのかを考える
7: 日本の課題
中国のロボコン「RoboMaster」は技術者をヒーローにする文化
MVPを表彰し、アニメ化もしている
合間には技術解説も行う
日本は中国を過小評価しすぎている
中国が世界経済をけん引しているという認識が日本では低い
「時間は金銭、効率は生命」というキャッチフレーズ
中国で話題に
まとめ
ITを活用した働き方改革が求められている
ポリシー制約を見直し、効率化を進めることが必要